来年からパース検定が始まります

カテゴリー │建築パース

昨日は私のパースの師匠、宮後浩先生を訪問しました。宮後先生はパースやデザインに関する本を19冊出版し、天皇陛下より頂ける叙勲 瑞宝単光章を受章された日本のパース業界の第一人者です。訪問した目的は宮後先生が設立した「一般社団法人 日本パーステック協会」の活動について聞くこと。近年、CADの発達に伴って、建築、インテリアといったものづくり業界において手でパース、スケッチが描けない設計士やデザイナーが増えてきていることに危機感を感じ、来年から始めるパース検定を通じて空間、立体を描くスケッチ、デッサン能力を世に広めていこうという内容です。私もお手伝いさせていただくことになりました。(写真は宮後先生と瑞宝単光章の額縁です)






以下は宮後先生の言葉です

近年、建築、インテリアといったものづくり業界においてパース、スケッチが描けない設計士やデザイナーが増えています。
その原因は基礎教育においてデッサン力つまり「見る力」の養成が軽視され、情報機器いわゆるパソコンの発達、普及に伴いその必要性を感じなくなってきた、と思われているのではないかと思われます。
このままでは、自らの手で確認、伝達する能力がなくなってしまう危機感さえ覚えます。

いわゆるものづくり業務においては、単に製品販売業務ではなく、施主と設計者がコミュニケーションを取りながら、共同で創りあげていく業務であり、この分野におけるパースの役割は無くてはならない基礎能力だといえるでしょう。
又、時代にかかわらず、相互間の重要なコミュニケーションツールであることは間違いのない事実であり、設計者が考える形態や空間イメージをビジュアル化して施主との情報を共有しなければ、完成もしくは途中段階で問題が起きることも考えられます。
コンピューターの普及導入により設計者自身が描く傾向にあるように思われますが、製作工程において、早期の構想段階、特にデータ化できていない段階での双方の情報共有においては「話し合い」と、「スケッチ」に凝縮されると言っても過言ではないでしょう。

こうした状況に鑑み、基礎能力としてのパーステクニックの習熟と社会的必要性を訴えるべく、一般社団法人「日本パーステック協会」を通じ、普及に努め、ものづくり教育の一環になればと思っています。

協会の趣旨に賛同いただける、一人でも多くの方のご入会をお願いし、ご支援いただきたいものと考えています。

2012年 7月
一般社団法人 日本パーステック協会
理事長  宮後 浩


日本パーステック協会ホームページ


 

長方形(正方形)の増殖(パースの描き方)

カテゴリー │建築パース

パース上での長方形(正方形)の増殖方法です。



左へ行くほど、遠近法が効いて、横幅が狭く見えます。集合住宅などでよく使う技法です。

作品集ホームページ